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2023.12.24
記事の監修者
金田大樹
AXIA Marketing代表取締役
リサーチ会社を活用した経営判断を、日本企業の常識にしていくことがモットー。
鉄鋼専門商社や株式会社ネオキャリアのフィリピン現地法人での勤務を経て、リサーチ事業にて起業。中堅から大手調査会社やコンサルティング会社のリサーチのプロジェクト管理を行った。その後、AXIA Marketing(アクシアマーケティング)株式会社を設立し、代表取締役に就任。上場企業をはじめ、多くの企業の成長を「価値ある情報提供力」でサポートしている。
グローバル市場の急激な変化と、日本国内市場の成熟化に直面する現在において、海外市場調査の重要性はこれまで以上に高まっています。本記事をお読みの海外事業部、新規事業開発部の方々やマーケティング、セールスのご担当者様は、
海外の市場調査について1時間の無料オンライン相談も承っております
お見積りなどもお気軽にお問い合わせください
海外市場調査は、異なる地域や国の市場動向、顧客ニーズ、競争状況などを理解するために必要な工程です。
国が変われば物価、価値観、商習慣なども大きく異なるため、どこにどのような形で進出するかによって、事業の成否も大きく変わります。
成功の確率を高めるために、最適な進出国を選ぶ上で、事前の海外市場調査は欠かせません。
グローバル化が進む中で、海外市場への進出は多くの企業にとって重要な選択肢の一つです。
しかし、文化的背景や消費者の嗜好が異なる市場に無計画に参入することは危険であり、
「競合がうまくいっているから」
「むしろ競合がいない!いましか参入チャンスはない!」
「他の国で成功したから横展開したい」
といった感覚で判断することは、リターンに対してリスクが大きくなっている状態です。
海外市場調査により、これらのリスクを事前に評価し、マーケットのニーズに合わせた製品開発やマーケティング戦略を策定することが、成功への鍵となります。
海外進出に市場調査が必要な理由を、次から5つご紹介します。
1つ目は、海外ニーズを探るためです。
「顧客のニーズは日本と同じなのか」
「顧客ニーズが異なるので”ローカライズ戦略”が必要」
など、市場調査を行うことで、戦略立案も可能になります。
日本と全く同じ商品やサービスを展開する場合でも、対象国では文化習慣が違うため、想定ユーザーにマッチしないこともあります。
顧客のニーズは、ネット上で出回るものではなく、実際の対象者から情報収集を行うのが最も有効です。
海外進出に市場調査が必要な理由の2つ目は、異文化を理解するためです。
例えば、日本人が好む「色」「デザイン」「味」が、
海外でも同じように、受けいれられるとは限りません。
これらは、アンケートやインタビューを行うことで、嗜好性の理解も深まっていきます。
他にも、対象国の顧客に対し、
「どのように、コミュニケーションを設計するか」
など、現地法人を設立する場合でも、相手国の文化理解が必要になります。
3つ目の理由は、リスク軽減のためです。
海外市場調査を行うことで、地政学リスクなどの不確実性を特定することができます。
リスクの予測と、その回避策を練ることで、対象国に進出すべきかどうかの意思決定も、スムーズになるでしょう。
4つ目は、適切なマーケティング施策を打つためです。
顧客の行動把握から、ターゲットに合わせた商品開発や、広告戦略も立てられるでしょう。海外事業の成功には、
「ターゲット選定」「集客方法」「販売手法」「アフターフォロー」など、綿密なマーケティング設計が必要となりますね。
5つ目の海外進出に市場調査が必要な理由は、他社と差別化するためです。
海外市場調査を行うことで、競合他社の優位に立つこともできます。
顧客ターゲットを見極め、満足度を上げることが、差別化への第一歩になります。
海外市場調査を通じ、自社の強みを発展させ、競合との差別化に繋げましょう。
海外市場における事業展開では、現地の法規制を正確に把握することが不可欠です。国ごとに異なる輸出入規制、税制、労働法や消費者保護法などを理解せずに進出すると、後々大きなトラブルや追加コストが発生する可能性があります。
例をあげると、食品や化粧品、医療機器などは特に厳しい認可や表示義務があり、法令違反は販売停止や罰金につながります。こうしたリスク回避のためにも、調査は欠かせません。
調査の方法としては、現地の政府機関の公式情報を確認することが基本ですが、言語や法律用語の違いから情報の正確性に注意が必要です。さらに、現地の法律事務所やコンサルタントを活用することで、最新情報の収集や解釈のサポートを受けることができます。
海外市場での事業活動を円滑に進めるためには、現地のパートナー企業の存在が欠かせません。販売代理店、流通業者、現地のマーケティング会社など、信頼できるパートナーを選定することが成功の鍵となります。
パートナー企業の調査では、過去の取引実績、経営状況、現地での評判やネットワーク、対応スピードなどを総合的に評価することが重要です。また、文化や商習慣の違いも考慮し、契約内容や業務範囲を明確にしておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。
調査手法としては、現地視察、インタビュー、既存の取引先からの情報収集などが有効です。さらに、複数候補を比較し、自社の事業戦略やブランド方針に合致する企業を選定することが、長期的な成功につながるでしょう。
海外市場での自社ブランドの受容性を確認することも重要です。現地消費者がブランドをどのように認知し、どのようなイメージを持っているかを把握することで、マーケティング戦略や商品展開の方向性を決定できます。
調査方法としては、アンケートやインタビュー、フォーカスグループなどが一般的です。特に、言語や文化による表現の違いを考慮し、現地の価値観やニーズに沿った設問設計が求められます。
また、競合ブランドとの比較を行うことで、自社ブランドの強みや改善点を明確にできます。オンライン調査やSNS分析も併用することで、幅広い消費者層の意見を効率的に収集可能です。ブランドイメージの把握は、海外での認知向上や売上拡大に直結する重要な調査項目となるのです。
1つ目は、調査の目的を明確にすることです。
自社の事業内容や、目指すべきビジョンによって、調査すべき市場は変わります。
調査目的の明確化には、”5W1H”の考え方が当てはまります。
ここでは、下のポイントに沿って、目的を明確にしていきましょう。
・WHY(なぜ調査するのか?)
・WHAT(何を調査するのか)
・HOW(どの様に調査するのか)
・WHO(誰に対して調査するのか)
目的を曖昧にしたまま調査を進めてしまうと、時間と費用を掛けた割りには、得るものが少ないものになってしまいます。
はじめに目的を明確にし、調査を進めることで、満足度の高い調査結果を得ることができます。
2つ目の市場選定は、以下の指標軸から見つけます。
・市場規模
・対象国
・対象地域
・市場のトレンド
・市場の成長率
上記をもとにした需要予測から、自社の売上予測を立てます。
この先5or10年後の予測をしていくことが重要です。
3つ目のターゲットの分析を行うことで、おおよその市場参入の方向性がわかります。
ターゲットの分析方法には、次の2つがあります。
・定性調査
・定量調査
【定性調査】
数値では表すことのできない『興味』『関心』を調査します。
ターゲットの”質”を分析するときに用いる手法で、
「座談会」「1対1インタビュー」「店頭調査」などがあります。
【定量調査】
数値で表すことが可能な『人数』『割合』を集計し分析する調査です。
ネットを利用した「アンケート調査」などがあります。
4つ目の競合の分析についてです。
競合の分析の方法は下の3段階に分かれます。
・競合の特定
・競合の構図
・競合の分析
【競合の特定】
競合の特定として、次の2つの考え方があります。
例えば、同じ店舗で売られる競合商品は「直接競合」の特定です。
他にも、提供価値が同じという意味で、異なるサービスながら、顧客の奪い合いが起こる「間接競合」の特定を行うことも重要です。
【競合の構図】
競合の構図とは、自社を取り巻く「競合他社の構図」を言います。
競合他社の構図は、以下の4つに分類できます。
・リーダー:市場そのものを牽引
・ニッチャー:専門性が強み、独自の地位を築く
・チャレンジー:リーダーに次ぐシェアを保持、リーダーとの差別化で挑戦
・フォロワー:リーダー、チャレンジャーの戦略を模倣
これら4タイプの競合他社を把握することで、自社としての市場参入方法を決めていきます。
【競合の分析】
”競合の特定~構図”の結果から、競合他社に対して分析調査を行います。
調査内容は以下のとおりです
・競合の顧客属性の調査
・競合の製品サービスの特徴や戦略の調査
・競合の経営マネジメントの調査
5つ目は、規制と規格の分析です。
海外進出では、規格や法規制が日本とは異なります。
そのため、
・規制と規格への適合
・規制と規格へのリスク
それぞれの調査と分析が必要です。
事業運営を健全に行うためも、市場参入におけるガイドラインの理解が重要になります。
6つ目は、チャネル分析です。
チャネル分析には、次の二つの観点が有効です。
・小売・販売チャネルの効率性
・各小売・販売チャネルの戦略
進出国の消費者行動や、インターネットor通販普及率により、小売・販売チャネルが変わってきます。
加えて、販売チャネルによってコスト(利益率)、プロモーション戦略、アフターフォロー対応も異なります。
海外進出にあたり、販売パートナー選びは重要になりますね。
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海外市場調査における価格・お見積りは、プロジェクトの規模、調査範囲、調査方法、対象国など多くの要因によって変動するため、一概に回答することは難しいです。
アクシアでは、調査目的やご予算、納期など、貴社に適したお見積りをご提案させていただきます。
無料相談も受け付けております。お気軽にご連絡ください。
海外市場調査のスケジュールは、国内調査と比較すると長くなる傾向があります。
理由としては、次のとおりです。
・翻訳作業(調査票作成や集計結果作成)
・時差と現地の休日事情(旧正月/クリスマス休暇)
・国内スタッフと現地スタッフの連絡事情
また「オンライン調査」と、現地で行う「オフライン調査」でもスケジュールは変わります。
スケジュール例は、次のとおりです。
【オンライン調査】
・日本語調査票FIX(起点)
・日本語画面作成:2営業日~
・日本語画面確認、FIX:1営業日~
・翻訳:3営業日~
・多言語画面作成:1営業日~
・多言語画面確認、FIX:1営業日~
・データ回収:3日~
・データチェック:1営業日~
【オフライン調査(グループインタビュー)】
・日本語スクリーナーFIX(起点)
・スクリーナー翻訳:3営業日~
・日本語画面確認、FIX:1営業日~
・リクルート:1週間~
・実査:1日~
・日本語発言録作成:2営業日~(同時通訳音声/映像起こしの場合)
海外市場調査の結果を得るまでには、多少のお時間を要することが考えられます。
事前の準備は、早めに進めておくと良いでしょう。
海外の市場調査にかかる費用は、調査手段や調査国によって異なりますが、おおよその費用感は次のとおりです。
【インターネットリサーチ】50万円~/国
主に、アンケートパネルを使った調査となります。
【現地インタビュー】200万円~/国
現地対面インタビューの方法や同時通訳などの条件により、費用は変わります。
【専門家のヒアリング】20万円~/国
対象国に詳しい専門家にヒアリング調査が可能です。
この他にも、単発の調査となる
・情報収集レポート作成
・対象国の店舗や競合商品の撮影
などは、各10万円~が費用相場となります。
また、本格的に海外市場を調査&分析するのであれば、400万円~/国が費用の目安となります。
いずれも、調査内容により金額は変わるため、アクシアの無料相談を利用することでお見積りも可能です。
まずは、お気軽にご連絡ください。
ここまで、海外進出における市場調査の方法や必要な理由などをご説明してきましたが、市場調査では単に情報を収集するだけでは不十分といえます。収集したデータをどのように分析し、意思決定に活かすかが重要なポイントとなるのです。
そのためには、現地に適した調査手法の選定や、調査票の地域特性に合わせた最適化、そして翻訳の精度確保など、細部にわたる工夫が必要です。本章では、海外市場調査を成功に導くための具体的なポイントを解説します。
海外市場調査の精度を高めるには、現地の環境や消費者の行動に合わせた調査手法を選ぶことが重要です。例えば、オンラインアンケートが主流の国もあれば、対面インタビューや街頭調査が効果的な地域もあります。
調査対象となる年齢層や職業、生活習慣によって、回答率や回答内容に大きな差が出ることもありますので、まず現地の状況を把握し、適切な手法を組み合わせることが求められます。
さらに、調査の実施時期や季節、祝日などの影響も考慮することで、より信頼性の高いデータを収集可能です。手法の選定段階で十分な検討を行うことで、無駄なコストや時間の浪費を防ぎ、正確な市場分析につなげることができるでしょう。
海外市場調査では、単純に国内用の調査票を翻訳するだけでは十分な結果が得られません。現地の文化や価値観に合わせた設問設計が必要です。
例えば、質問の表現や選択肢の内容が現地で理解されない場合、回答が偏ったり、意味のあるデータを取得できない可能性があります。また、回答形式も国や地域によって好まれる形式が異なるため、選択肢の数や自由回答欄の有無などを調整することが重要です。
現地の法規制に基づき、個人情報保護やアンケート実施方法にも注意が必要です。地域最適化された調査票を作成することで、現地消費者の本音や正確な意見を収集でき、戦略立案の精度向上に直結するのです。
海外市場調査において、翻訳の質は調査結果の信頼性を左右する重要な要素です。単なる直訳では、文化的なニュアンスや表現の違いが反映されず、誤解を招くことがあります。
専門用語や商品に関連する表現は特に注意が必要で、現地の消費者が自然に理解できる言葉に置き換えることが求められます。さらに、アンケートやインタビューの翻訳では、文法や語調だけでなく、質問意図が正確に伝わるかも確認する必要があります。
場合によっては、現地在住のネイティブによるレビューや、パイロットテストを行い、誤解や偏りを事前に修正することが効果的です。質の高い翻訳により、信頼性のあるデータを収集でき、海外市場戦略の精度を大幅に向上させることができるでしょう。
アクシアでは、世界各国の市場状況のリサーチに強みを持ち、多様な業界に対応した海外市場調査サービスを提供しています。
当社の専門チームは、貴社の海外展開に必要な情報を適切に収集・分析することで、市場進出の戦略立案や意思決定のサポートを行います。地域に特化した調査から、グローバル市場全体の分析まで、貴社の具体的なニーズに合わせた調査を実施します。
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参考文献
・総合的・戦略的な海外展開の推進|国際戦略局-総務省
・「海外市場調査」の費用・方法・分析のポイントをわかりやすく解説ーDigima
・海外市場調査-株式会社東京商工リサーチ
・海外市場調査の基本は?費用相場など徹底解説-BeeCruise株式会社
・【2025年最新版】海外調査会社おすすめ10選を比較!外資・国内に分けて紹介-LISKUL
・ドイツの市場調査の方法とは?成功するための方法とビジネス環境を解説-AXIA Marketing
・フランス市場調査の方法は?進出成功に必要なフランスの経済や産業の情報を徹底解説-AXIA Marketing
・ユニクロの海外進出 | 海外店舗数 / 海外進出の歴史 / 3つのグローバル戦略-Dijima出島
・【パナソニック】成功企業の海外進出の秘訣とは?-PROVE
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