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Column
2024.10.12
記事の監修者
金田大樹
AXIA Marketing代表取締役
リサーチ会社を活用した経営判断を、日本企業の常識にしていくことがモットー。
鉄鋼専門商社や株式会社ネオキャリアのフィリピン現地法人での勤務を経て、リサーチ事業にて起業。中堅から大手調査会社やコンサルティング会社のリサーチのプロジェクト管理を行った。その後、AXIA Marketing(アクシアマーケティング)株式会社を設立し、代表取締役に就任。上場企業をはじめ、多くの企業の成長を「価値ある情報提供力」でサポートしている。
ECサイトをより良いものにしていくには、競合調査が必要不可欠です。
競合を調査することで、自社のECサイトに必要な戦略や、他社との差別化につながるポイントを効率的に把握できます。
とはいえ「競合調査の必要性は分かっているけど、具体的なやり方や進め方が分からない…」と思っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では以下の内容について解説します。
ぜひ最後までお読みください。
ECサイトの競合調査について1時間の無料オンライン相談も承っております
お見積りなどもお気軽にお問い合わせください
ECサイトの競合調査とは、競合サイトを調べることで自社サイトの改善点を把握する調査です。
競合他社の商品展開、価格帯やターゲット層を自社と比較すると、自社の強みと弱みが分かります。
また市場全体を整理することで、自社独自のポジショニングやサイト運営の方向性が定まります。
競合調査によって、他社が実施していないアイデアを思いつくヒントになることもありますので、広い視野をもったサイト運営には競合調査は必須です。
ECサイトの競合調査を行うことで以下のようなメリットを得られます。
日々、市場は変化しているため、新規参入のタイミングだけでなく、定期的に競合調査を行うことが必要です。
インターネット上での買い物が一般的になった昨今、サイト間で比較せずに購入することの方が珍しくなっています。
自社サイトで欲しい商品を見つけたユーザーが、安さや信頼性を求めてわざわざ他社サイトで購入してしまうことは日常茶飯事です。
自社サイトがユーザーにとって魅力的であり続けるためには、競合分析による、他社サイトとの差別化が重要なのです。
ECサイトの競合調査で自社にとって有益な情報を獲得するには、正しい手順で競合調査をすすめることが大事です。
競合のECサイトをただ何となく眺めるだけでは十分な調査結果を得られません。
競合調査の型に沿って常に高い品質の調査ができるように、準備しておきましょう。
一般的に競合調査は以下3つの手順で行います。一つずつ詳しく説明いたします。
最初に競合調査を行う目的を定めます。
自社サイトの抱える問題を明確化し、改善すべきポイントにアタリをつけておくことで、競合調査の項目を適切に設定できます。
目的が定まっていないと、調査のポイントが絞れないうえに、調査範囲が広がりコストがかさんでしまいます。
また収集した情報をまとめる軸があいまいになるため、調査結果を上手く活かせなくなる恐れもあります。
競合調査の目的が判明したら、調査対象とするECサイトをピックアップします。
ピックアップする際は自社のECサイトや、扱っている商品をキーワードの検索結果から、上位表示されるサイトを抽出するのが一般的です。
そのほかにも、競合性の高いサイトがあればリストに加えておきましょう。
リスト化したECサイトを人の目で一つずつチェックするのは、膨大な時間と労力がかかります。
ECサイトの競合調査には専用の分析ツールを活用するのが良いでしょう。
競合調査ツールを使えば
などの定量的な調査がスピーディーに行えるのはもちろん、より正確な調査結果を得られます。
では実際にECサイトの競合調査ツールにはどんなものがあるのでしょうか。
競合分析ツールは主に自社サイトの検索順位を上げるためのものです。
ツールを使うことで競合サイトの分析や、自社サイトの現在のポジション理解を定量的に実施できます。
今回は、16個のおすすめ競合分析ツールを紹介します。
無料で使えるツールもご紹介しますので、調査の目的に合わせて使い分けると良いでしょう。
各サービスのポイントやプランもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
競合調査を効率的に進めるために、有料のツールを導入している企業は非常に多いです。
ここでは競合サイトの調査で有名な有料ツールを10個ご紹介します。
ほとんどのツールに無料トライアル期間が設けられていますので、まずは気軽に試してみてはいかがでしょうか。
Ahrefs(エイチレフス)はシンガポール製のSEO分析ツールです。
競合ECのドメインパワー調査に加えてAIによる記事作成支援昨日があります。
Semrushは(セムラッシュ)は全世界1,000万人以上が利用する競合分析ツールです。
SEO以外にも広告・SNSの分析機能を提供しており、デジタルマーケティングを広範囲にカバーできるツールです。
Similarweb(シミラーウェブ)はAdobe、adidasなど世界の巨大企業も採用しており、競合分析ツールの中でも非常に有名なサービスです。
競合サイトや市場の分析をはじめ、マーケティングに活用できるデータが豊富な点がポイントです。
Dockpit(ドックピット)は市場トレンド・競合調査に強みを持つツールで、URLを入力するだけで自社・競合問わず分析することが可能です。
結果をExcel以外にもPowerPointやPDFに出力できます。
Keywordmap(キーワードマップ)は競合サイトの分析に素早く対応できる点が特徴です。
調査サイトは無制限なので、競合サイトが多数存在する場合に活躍するでしょう。
GRC(ジーアールシー)は検索順位の確認に特化したツールで、1クリックでキーワードの順位をチェックできます。
特定キーワードでの検索順位の変化をグラフで表示可能です。
Majestic SEO(マジェスティックエスイーオー)は被リンクチェックのためのツールです。
ドメインパワーを上げるには被リンク獲得が重要です。
競合サイトのURLを入力することで被リンクの内容や増減を確認できます。
BuiltWith(ビルトウィズ)は競合サイトの導入技術を調査するためのサービスです。
ウェブサーバーやプロバイダー、広告タグなど、技術的な内容を知る際に活用できるサービスと言えるでしょう。
Gyro-n SEO(ジャイロンエスイーオー)は競合分析や検索順位調査などを自動で行い、SEO対策に必要な多くの機能を持つサービスです。
地域ごとにキーワード順位を検索できる点が特徴です。
Link Explorer(リンクエクスプローラー)は、外部リンクの分析に強みを持つ分析ツールです。
現在のリンク数や失ったリンク数をカウントするなど、外部リンクに関する様々な分析が可能です。
競合調査に活用できるツールには無料で利用可能なモノも多く存在します。
有料のツールと比べて機能が制限されている場合が多いですが、ツールを組み合わせることでしっかりとした競合調査が可能です。
ここでは6つのツールをご紹介します。
Ubersuggest(ウーバーサジェスト)は、アメリカのWEBマーケターNeil Patel氏が開発した無料のSEOツールです。
他のSEOサービスが提供している機能をほとんど網羅していますが、無料の場合1日3回までしか使用できません。
SEOチェキ!は、キーワードや内部・外部リンクを一覧で表示できるツールです。
無料でありながら多機能で動作のスピードに定評があります。
Page Speed Insight(ページスピードインサイト)はGoogleが提供する、サイトの表示速度を分析するためのツールです。
簡単に計測できるうえに、表示速度を改善するためのアドバイスも得られます。
GHOSTERY(ゴーステリー)は、広告ブロックを目的としたツールですが、競合他社の広告ツールの把握にも使用できます。
他社がウェブマーケティングに力をいれているかどうかが分かる点が強みです。
SEO TOOLS(エスイーオーツールズ)は、競合サイトの3キーワードの検索順位を同時に把握できるサイトです。
Google以外の検索エンジンにも対応しています。
Wayback Machine(ウェイバックマシーン)はサイトの改訂履歴を確認できるツールです。
競合サイトが過去にどのようなリニューアルをしてきたかを調べることが可能です。
競合調査にツールを使うことで、調査に掛ける時間が圧倒的に短縮できる一方で、注意すべき点もあります。
【ツールを使用するメリット】
【ツールを使用するデメリット】
ECサイトの競合調査の手法は主に3種類あります。
手法は調査目的によって使い分けることが重要です。
適切な手法を選択できるよう、各調査の内容と特徴を理解しましょう。
競合ECサイトの口コミ評価を収集し、感想を分析するのがレビュー調査です。
競合サイトのレビュー調査をすることで、
といった情報を収集できます。
競合サイトが満たせていないニーズや、改善すべきポイントを先取りして、自社サイトに取り込むことで差別化につながります。
購入調査はレビュー調査と違い、実際に競合サイトで商品を購入してみるという調査方法です。
レビューはあくまでもユーザーの主観による感想や意見なので、自分で体験してみることも重要です。
ユーザーとして商品購入までの流れを体験すると、
などを網羅的に調査できます。
レビュー調査、購入調査はあくまでユーザー視点での調査ですが、ここではサイト運営者目線でサイト全体を調査します。
サイト全体の調査では「商品」と「サービス」の2つの切り口で調査しましょう。
【商品の調査】
【サービスの調査】
分析する対象を特定するために、自社の取り扱い商品・サービスを検索し、検索エンジンの上位にヒットする競合ECサイトを抽出します。
対象となるポイントとしては、取り扱いラインナップやターゲットが自社と重なるかを意識すると良いでしょう。
検索結果から抽出した対象以外にも、新規参入の業者や個別に調べたい業者などがあれば、一覧に加えます。
競合調査の目的を元に、どの項目を切り口として分析するかを決めます。
分析項目は以下のような切り口などが挙げられます。
この段階で、調査用のスプレッドシートを作成するとよいでしょう。
リスト化した競合は自社サイトとの類似性を元に分類してからスプレッドシートにまとめます。
分類は以下のような観点で行います。
分類したサイトを調査し、スプレッドシートの項目を埋めていくと良いでしょう。
せっかく時間をかけて競合調査を行うのであれば、競合と差別化できる要素を発見したいですよね。
そのためには、以下の3つのポイントを意識することが大事です。
貴社の調査にお役立ていただければ幸いです。
競合が扱っている商品の価格帯や、品質のチェックは必ず行うべきです。
いくらサイトを差別化したところで、取扱製品の値段や質が悪ければ元も子もありません。
近年、ECサイト同士の競争はますます激化しており、商品の入れ替えや価格変更は頻繁に行われています。
一度調査したからといって満足せず、定期的に調査をすることが重要です。
競合の表示順位との比較は非常に重要です。
ECサイトは検索順位によって売り上げが大きく変わってしまいます。
競合サイトよりも上位に表示させるために、競合の順位は常に把握しておきたいところです。
紹介したツールを活用し、競合サイトの順位監視と自社サイトのSEO対策を行いましょう。
競合サイトの特徴や強みを定義することで、自社サイトの戦略立案に役立ちます。
価格や商品ラインナップで競合に打ち勝つのではなく、あえて市場をずらすのも有効な戦略です。
自社サイトと比較し、競合サイトにはない強み・弱みを取り入れることで競合と異なるターゲット層を取り込むことができるでしょう。
企業の自社ECサイトの立ち上げが当たり前となっている昨今、競合調査の重要性はますます高まっています。
とはいえ、競合調査の結果をどのように活用すればいいかわからない方も多いでしょう。
今回は競合調査によって成功した2つの事例を紹介します。
2社はどのように競合調査を活かし、ECサイト運営を成功に導いたのでしょうか。
貴社の参考にしていただければ幸いです。
COHINA(コヒナ)田中絢子さんが2018年に立ち上げたD2Cのファッションブランドです。
155cm以下の小柄な女性をターゲットとしており、創業以降、EC内で様々なブランドを立ち上げています。
現在の業績は非公開ですが、21年度には月商1億円を達成しInstagramのフォロワー数も22万人を超えています。
立ち上げ時の競合調査の結果、国内には参考になる競合サイトやブランドがないことから、海外のD2Cブランドを参考に、Instagramを活用した自社サイトを立ち上げました。
ベンチマークにした海外ブランドの顧客とのコミュニケーションや、要望をしっかりと商品開発に活かす姿勢をヒントに、日本での展開を成功させた事例です。
女性用下着メーカーのトリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社は、競合調査によって効率的な
売上アップを実現しています。
トリンプは2016年当時、EC事業の売上倍増を目指すにあたり、どの施策に予算を投じるかを決めかねていました。
そこで競合サイトの分析を行ったところ、他社はアフィリエイト広告を経由してユーザーが増加していることが判明。
分析結果を根拠に追加の広告予算を獲得し、狙い通りECサイトの売上増加を達成したのです。
また調査の過程で、自社ECサイト閲覧のユーザーが他社よりも高齢層であることが判明し、世代を意識したサイト構築につながりました。
ECサイトの運営において、競合調査は無くてはならない業務です。
商品ラインナップや価格設定だけに力をいれても、競合サイトとの差別化が出来ていなければ、売り上げは最大化できません。
EC市場は変化が早いため、一度の調査で満足せずに定期的な調査が必要です。
この記事ではECサイトの競合調査に関する以下の内容をまとめました。
競合調査をする際に、何よりも重要なのが自社のポジションを理解する事です。
AXIA Marketingの「ベンチマーク調査」は自社の運営や商品、サービスを業界のスタンダードや他社の成功・失敗事例と比較し、客観的な評価を行います。
競合調査と合わせることで、より有効かつ効率的な戦略立案が可能です。
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参考文献
・EC・ネットショップの競合分析とは?他社サイトを分析する方法やポイントーECのミカタ
・ECサイトの競合の調査・分析とは?調査・分析の目的や方法、項目などを含めて解説いたします。ーアートトレーディング株式会社
・ECサイトの競合調査分析の目的や方法、手順からツールまで徹底解説!ー神戸デジタル・ラボ(KDL)
・ECサイトの競合調査で見るべき3つのポイントーECのミライ塾
・競合分析とは? メリットや調査方法、よくある失敗などEC向けの競合調査を紹介ーshopify
・【2024年最新版】競合分析ツールおすすめ18選を比較!選び方も紹介ーLISKUL
・競合サイト分析に使える「SEO競合調査ツール」21選!-SEMPlus
・競合分析とは?使えるフレームワーク・テンプレート・ツールと基本的なやり方を紹介!ーよむよむCOLOR ME
・「COHINA(コヒナ)」の急成長を支えたInstagram活用のポイントとは?代表 ディレクター・田中絢子インタビュー ーMarketingNative
・【コンテンツマーケティング最前線】大手2社が実践した競合分析の成功事例を大公開!ーLIFE IS GOOD
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