海外ビジネス成功事例12選！最新トレンドと注目の新規事業モデルを徹底解説
グローバル化社会となった昨今では、国内にとどまらず海外進出を検討している企業も、以前と比べると増加傾向にあります。
しかし、海外ビジネスをするにあたって入念に準備をしておかなければ、成功させるのは難しいでしょう。
「海外進出を考えているけど、どのような考え方が必要なのか」
「成功事例から参考にしたい」
本記事では、上記のような悩みを解決できるよう、海外ビジネスの成功事例や成功するポイントを紹介します。最後まで読むことで、海外進出する際の事前学習となるので、ぜひ参考にしてください。
海外ビジネスの現状について
海外ビジネスではユニコーン企業が増えつつあり、その企業数は1,200社以上あるといわれています。（2023年9月時点）ユニコーン企業とは、以下4つの条件を満たした企業のことです。
- 企業評価額10億ドル以上
- 設立から10年以内
- 非上場
- テクノロジー関連
海外に対して日本のユニコーン企業は、わずか7社のみでビジネスが盛んではないことがわかります。
また、アメリカではスモールビジネスが精力的で、副業として行っている人が多いようです。アメリカでは日本と違い、年功序列や終身雇用の制度がなく、それぞれが貯蓄に関心があるからという背景から来ています。
アメリカでは開業率が高いということもあり、スモールビジネスへの支援制度も充実しています。世間のトレンドを上手く読むことで、日本よりもビジネスの成功につなげやすいでしょう。
海外ビジネス最新トレンド
海外ビジネスでは、バイオテクノロジーの分野が最新トレンドとして注目されています。環境問題や健康意識の高まりなど、さまざまな問題へアプローチをかけており、以下のような取り組み例があります。
- 植物性たんぱく質を原料とした人工肉
- DNA解析によるオーダーメイドのコスメ
開業のしやすさもあり、海外ビジネスのトレンドが過ぎてから、日本へ伝わることがあります。新規事業を立ち上げる際には、海外ビジネスのトレンドをチェックしておくと参考になるでしょう。
海外進出する日本企業が増加中
海外進出する日本の企業は増加傾向にあり、以下のような理由が考えられます。
- 人口減少や少子高齢化などの問題により、日本国内の消費活動が消極的になりつつあるため
- 海外ビジネスの方が、人件費などのコストが日本よりもかかりにくいため
- 日本製品の品質の高さが海外に注目されているため
海外進出する理由はさまざまありますが、日本国内で経営していくよりも、メリットを感じる企業が増えていることは間違いないようです。
海外ビジネス成功事例12選
海外ビジネスの成功事例を、以下のビジネスモデル別に紹介します。
- スモールビジネス編
- AI・スマホ活用編
- 面白いビジネス編
- 1人でもできるビジネス編
海外ビジネスはその国独特の文化や常識などもあり、日本でのビジネスと考え方も異なる点もあります。成功事例を知っておくことで、海外進出を検討する際の参考になるでしょう。
スモールビジネス編
スモールビジネスは小規模なビジネスモデルのことをいい、アメリカでは活発に行われています。参考にする成功事例は以下の通りです。
- 奨学金申請手続き支援「NextGenVest」
- フリーランス医師探し「Nomad Health」
- 無料のシャトルサービス「The Free Ride」
- シェアハウス運営「Common」
- 鉛筆専門ECサイト「CW Pencil Enterprise」
一つずつ解説していくので、参考にしてください。
奨学金申請手続き支援「NextGenVest」
NextGenVestは、アメリカで2014年に設立された奨学金申請手続きを支援する企業で、学生ローンで悩んでいる高校生や大学生を対象としています。
アメリカでは日本よりも授業料が高く、多くの学生は学生ローンを組むことで学校へ通っています。アメリカにも奨学金の制度はありますが、申請方法や条件の厳しさから、高金利の学生ローンを利用せざるを得ない学生が多数いるというのが現状です。
NextGenVestは、学生ローンに悩んでいる学生を救済すべく、テキストメッセージによって奨学金のサポートを行っています。
フリーランス医師探し「Nomad Health」
Nomad Healthは、フリーランスの医師が仕事探しをする際に支援する企業です。
アメリカでは、病院などで勤務せずフリーランスとして働く医師が多数存在します。アメリカでは、人口増加により医師が不足すると予測されています。Nomad Healthは、フリーランスの医師が働きやすくすることで、この問題を解消することに目をつけました。
フリーランス医師が仕事を探す従来の方法では、仕事を紹介するエージェントに対して高額な紹介料を支払わなくてはいけませんでした。しかし、Nomad Healthでは仕事が探しやすくなるうえ、紹介料も従来のエージェントよりも安く抑えられます。
無料のシャトルサービス「The Free Ride」
The Free Rideは、環境に優しい電動バスを使用し、海岸などへの往復を無料で提供するシャトルサービスです。
無料で運営できる理由は、車体に広告を掲載し、スポンサーから広告収入を得ているためです。電動バスを採用することで、環境保全への取り組みもアピールでき、広告とともにその意義を伝えられるのも特徴です。
シェアハウス運営「Common」
Commonは、住民同士のつながりを重視する顧客のニーズに応え、シェアハウスを運営しています。シェアハウスでは、ヘルスケアイベントやパーティーなどを開催して、住民同士の交流を促すことが目的です。
充実した設備やコミュニティの形成しやすさから、こうしたニーズはますます高まっています。
鉛筆専門ECサイト「CW Pencil Enterprise」
CW Pencil Enterpriseは、鉛筆にこだわりを持つマニア向けに厳選された鉛筆を取り扱うオンラインショップです。
独自運営のサイトであるため、他の販売プラットフォームに手数料を支払う必要がなく、サイトのレイアウトも自由にカスタマイズできるので、鉛筆の魅力を存分に伝えることができます。
AI・スマホ活用編
現在も技術が進歩しているAIは、ビジネスの場においても人気が出ている分野です。スマートフォンも一人一台以上の時代となっており、両社ともトレンドといってもいいでしょう。
AI・スマートフォンを活用した、海外ビジネスの成功事例は以下の通りです。
- 直前予約アプリ「Overnight」
- カフェ採点アプリ「App of Joe」
一つずつ解説していくので、参考にしてください。
直前予約アプリ「Overnight」
Overnightは、スマートフォンから簡単にホテルを予約できるアプリです。通常の予約アプリとは異なり、当日宿泊の直前予約にも対応しているのが特徴です。
希望する宿泊先が満室の場合は、他の宿泊先の候補が提案されるようになっており、スマートフォンの利便性を最大限に活かしたアプリです。
カフェ採点アプリ「App of Joe」
App of Joeは、ユーザーがカフェの評価を行うことで、1ドルでコーヒーが飲める特典を受けられるアプリです。カフェ側には、利用者からのフィードバックで改善点を把握しやすくなり、評判をアプリを通して広めてもらえるというメリットがあります。
さらに、ユーザーの評価を参考にすることで、カフェはより良い商品やサービスの提供に役立てることができます。
面白いビジネス編
ここでいう面白いビジネスとは、日本ではあまりなじみのない分野を指します。面白いビジネスの成功事例は以下の通りです。
- 洗車代行サービス
- 季節の装飾品レンタル
一つずつ解説していくので、参考にしてください。
洗車代行サービス
洗車代行サービスは、車をきれいに保ちたいけれど「手間がかかる」や「時間が取れない」といった悩みを抱える人々に応えるサービスです。
業者によっては複数の洗車プランが用意されており、料金に応じてサービスの内容や仕上がりの丁寧さが異なります。愛車は自分で手入れしたいという方もいますが、このような代行サービスは海外で需要が高まり、ビジネスとして定着しつつあります。
季節の装飾品レンタル
クリスマスやパーティーなどのイベントを彩る装飾品は、再利用も可能ですが、使用頻度が少なく、保管場所を取ってしまうことが多いです。また、毎回使い捨てにすると費用がかさむ点も悩みの種です。
こうしたニーズに応えて登場したのが季節の装飾品レンタルです。購入するよりも手頃な価格で、質の高い装飾品を利用できるため、徐々に需要が高まっています。
1人でもできるビジネス編
海外進出する際は、人件費なども気になる項目です。ここでは、1人でもできるビジネスを紹介します。海外における1人でもできるビジネスの成功事例は、以下の通りです。
- 古本のネット通販
- 空き家管理サービス
- サブスクリプションの庭師
新規ビジネスでは、1人でもできることがあることを知っておくと、固定概念にとらわれにくくなるでしょう。
古本のネット通販
スマートフォンが広まってからは、場所を取らずに比較的どこでも読める電子書籍の人気が出てきました。それに伴い、本の売上も低下していき書店が次々と閉店している状況です。このような現状を上手く解決するために、古本のネット通販のビジネスがあります。
古本のメリットは、新品よりも低価格で同じ本が読めることです。そのため電子書籍が広まったとしても古本のメリットをカバーすることはできません。
海外では、古本のネット通販を検索によって購入できるようにシステム化しています。古本の仕入れをしつつ、ネット通販を外部委託することで1人でもビジネスが行えるようになっています。
空き家管理サービス
空き家管理サービスも、海外ではニーズが高まっているようです。
放置された空き家は、汚れや悪臭が発生しやすく、近隣住民に迷惑がかかる場合もあります。また、空き家が増えると犯罪率が高まるリスクもあるため、空き家を安全かつ清潔に管理することが重要視されています。こうした理由からも、空き家管理サービスへの需要が高まっています。
サブスクリプションの庭師
サブスクリプションは、さまざまなビジネスにおいて取り入れられており、海外では庭師のビジネスにも需要があります。庭師のサブスクリプションサービスでは、月額料金を支払うことで毎月庭の手入れを依頼できる仕組みです。
庭の手入れは一度限りで完了するものではないため、継続的な収入が見込めるでしょう。
海外ビジネス成功のためのヒント
海外ビジネスで成功するためのヒントは以下の通りです。
- 現地の価値観や商習慣に適応する
- Webマーケティングに力を入れる
- 現地ビジネスに精通した人材を配置する
海外で日本と同じようにビジネスを始めても、成功することはなかなか難しいでしょう。ここでは、海外ビジネスを行ううえで、有用な情報を紹介します。
日本のビジネスとの違いを理解し、どのように自社の方針に落とし込めるか検討してください。
現地の価値観や商習慣に適応する
日本と海外では、ビジネスにおける習慣が大きく異なる部分があります。
| 商習慣 | 日本 | 海外（アメリカ） |
| 相手の呼び方 | 苗字+さん付けor様 | ファーストネーム（名前） |
| 服装 | スーツ | ビジネスカジュアルな服装（必要に応じてスーツ） |
| 発言 | 曖昧な返事結論を持ち越す本音と建て前を使い分ける | 本音を伝えることが多い若手社員でも発言しやすい |
| ビジネス相手との関係性 | かしこまった関係性 | 日本的な関係性の要素に加え、フレンドリーさがある |
| 契約書 | 必要 | 訴訟に発展するケースが多いため重要 |
上記のほかにも日本との商習慣の違いはありますが、海外のビジネスマンは自分の意見を素直に伝えています。そうすることで相手に誤解なく意見が伝わりやすくなり、活発な意見交換もできるようになるのです。
この分野は日頃から意識しておかなければ、身に付かないものであるため、海外進出を検討している際は事前にインプットしておきましょう。
Webマーケティングに力を入れる
海外ビジネスでは、Webマーケティングに力を入れています。Webマーケティングは、ターゲットとする顧客の層が広く、コストを抑えられる点がメリットです。データが数値化できると、マネジメントのしやすさにもつながります。
SNSはユーザー数も増えており、優秀な情報発信の媒体として用いられています。ビジネスにおけるSNSは、求人の窓口やBtoBの運用としても効果的です。
現地ビジネスに精通した人材を配置する
現地ビジネスに精通した人材がいるのといないのとでは、海外ビジネスで成功する確率は大きく変わります。自社で海外ビジネスを立ち上げることもできますが、現地の商習慣にはかなりの時間と労力がかかるでしょう。
外部アドバイザーに依頼すれば、その時間を短縮でき、専門的なアドバイスも受けられます。
海外で注目の新規事業モデル4選
海外で注目されている新規事業モデルを、以下の4つピックアップして紹介します。
- ジェンダーレスアパレルブランド
- デリバリー専用のゴーストキッチン
- 迅速な高速宅配サービス
- デリバリー業界向けの商品開発
海外ビジネスの新規事業モデルは、何気ない生活の中で生まれた疑問や願望から、アイディアを出しているケースもあります。トレンドを作ることができれば、海外ビジネスで成功に近づけるようになるので、ぜひ参考にしてください。
ジェンダーレスアパレルブランド
「男らしさ」や「女らしさ」を強要されることで、生きづらさを感じたり自由を奪われていると感じる人が増えている中、海外ではジェンダー平等への意識が日本よりも高まっています。
この需要に応えるため、英国の「Riley Studio」ではジェンダーレスな子供服と大人用の服を販売しており、過剰生産を抑えることで廃棄物を出さないように取り組んでいます。また、リサイクル素材を使用するなど、持続可能な製品づくりにも注力している企業です。
このような考えに共感する消費者が増えており、企業のブランド価値も高まっています。
デリバリー専用のゴーストキッチン
ゴーストキッチンは、厨房設備のみを提供することで、他社のフードデリバリーサービスを運営するビジネスモデルです。デリバリー専用のため、実店舗を持つ必要がなく、店舗にかかる費用を抑えることができます。
また、他社の料理を提供することで、新規事業の立ち上げが容易になり、リスクを軽減できます。
このビジネスモデルは、食のトレンドや消費者のライフスタイルの変化により急速に成長しており、2030年までには1兆ドルに達するとの予測もあります。
迅速な高速宅配サービス
宅配サービス市場が拡大する中、翌日配送が一般的となりつつあります。その中で「できれば当日に配送してほしい」というニーズに応えるべく、アメリカの「Darkstor」は通常配送よりも割高の設定で当日配送を提供しています。
このビジネスモデルは、「注文をできるだけ早く届けてほしい」という消費者の願望に基づき、急速に成長してきました。迅速な配送を可能にするための効率的な物流システムやテクノロジーの導入も、成長を支える要因となっています。
デリバリー業界向けの商品開発
デリバリー業界の市場は拡大しており、今後もその需要は高まっていくと予想されます。アメリカの「Ebikes4Delivery」は、デリバリー業界の作業効率化を図るためのアイディアを開発しました。
それは、「荷物が積みやすい」「バッテリーが長持ち」「パンクがしにくい」という機能を備えた電動自転車です。
このように、時代のトレンドからニーズを拾い上げて商品開発に回すのも、新規事業を立ち上げるアイディアになるでしょう。
海外進出の成功事例を参考にしてチャレンジしよう
海外ビジネスは日本よりも活発で、その支援制度も整っています。また、ビジネスモデルの着眼点も海外から日本へ伝わることが多く、海外ビジネスは先端を走っているといってもいいでしょう。
このような環境でビジネスに成功するためには、現地の商習慣やノウハウを身に着ける必要があります。成功事例から新規ビジネスの立ち上げのため、着眼点を養うのもいいでしょう。
本記事で紹介した成功事例や成功するヒントを参考に、ぜひ海外進出の計画に役立ててください。
海外ビジネスの市場調査ならAXIA Marketing
AXIA Marketingでは海外ビジネスの市場調査を行っており、これから海外ビジネスを始めようと検討している企業をサポートします。
現地のビジネスに精通したスタッフも在住しているため、素早い海外進出のスタートを切れるでしょう。
海外ビジネスの市場調査を検討している方は、お気軽にご相談ください。
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参考文献
・【アメリカの面白いスモールビジネス例10選！】最先端の成功例やトレンドをご紹介-BUSINESS BROKERAGE SERVICE
・【海外で注目を集める新規事業アイデア例10選！】海外ビジネスの現状や最新トレンドについてご紹介-BUSINESS BROKERAGE SERVICE
・【国内企業必見】海外進出時の「課題点」と「解決策」を徹底解説-BeeCruise
・【チャンスを掴め】スモールビジネスの海外事例12選！成功の秘訣やネタ探しのコツを解説-Brain 公式メディア
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