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【全7つ】市場調査の項目チェックリスト|進め方や成功のポイントも紹介

市場 調査 項目

製品やサービスの開発・提供、新規事業の立ち上げを行う際には、入念な市場調査を行うことが不可欠です。正しい市場調査を行えば、市場や顧客に受け入れられる製品やサービスを開発し、大きな売上を上げることが可能となるでしょう。

一方で、「市場調査が重要なのは分かっているけど具体的に何を調査すればよいかわからない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、どのような市場調査でも重要となる主要な項目を全部で7つ、それぞれの調査手法とともに分かりやすくご紹介します。

市場調査の進め方や成功のポイントも紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

そもそも市場調査とは?

そもそも市場調査とは?

市場調査とは、企業が新しい事業を展開したり、製品やサービスを企画するにあたって、どのようなニーズがあるのかを把握するために行う調査です。

調査の項目や手法は様々ありますが、目的とする結果に合わせて適切な項目・手法を選ぶことができれば、有益な調査結果を得られるでしょう。

市場調査から得られた結果は、製品開発やマーケティング戦略、価格設定など様々なビジネス上の意思決定に役立ちます。

市場調査とマーケティングリサーチの違い

市場調査とマーケティングリサーチはよく似た用語として使われていますが、意味合いは全く異なります。

マーケティングリサーチとは、商品設計や販売価格の最適化といった製品・サービスの販売戦略のために、顧客ニーズを調査・分析することを指します。

マーケティングリサーチを実施するにあたって、参入市場や市場でのポジション取り、ターゲットを特定するために実施するのが市場調査です。

つまりマーケティングリサーチをするための土台となる情報を収集するのが市場調査なのです。

市場調査で確認すべき項目チェックリスト【全7つ】

市場調査で確認すべき項目チェックリスト【全7つ】

市場調査で確認すべき項目は多岐にわたり、調査目的や業種/業界によっても異なります。今回は、どのような市場調査においても重要となる7つの項目について、その概要や具体的な調査手法をご紹介します。

【市場調査で重要な7つの項目】

  • 市場の規模・成長率
  • 業界のトレンド
  • 顧客の属性・ニーズ
  • 競合他社
  • サプライチェーン
  • 技術動向
  • 規制環境

市場の規模・成長率

市場の規模は、調査対象とする市場がどれくらいの経済規模を持つかを確認するものです。成長率は、過去のデータや将来の予測を基に市場がどれだけ拡大しているか、今後どれだけ成長していくかを検討するためのものです。

市場の規模や成長率は、その市場での潜在的なターゲット顧客の数や売上の見込みを検討する上で重要な要素となります。

市場の規模や成長率については、主に以下のような調査手法が挙げられます。

  • デスクトップ調査:公開されている市場調査レポートや政府統計、業界団体の資料
  • インタビュー調査:業界関係者や専門家へのインタビュー
  • トレンド分析:過去数年の市場データをもとに、成長率を算出し将来の市場規模や成長率を予測

業界のトレンド

業界のトレンドとは、市場や業界全体で注目されている新しい動向や変化を指します。これには、消費者行動の特徴・変化、技術革新、規制変更などが含まれます。

業界のトレンドを把握することは、市場に受け入れられる製品・サービスを開発・提供し、売上をあげるために非常に重要です。

業界のトレンドについては、主に以下のような調査手法が挙げられます。

  • オンライン調査:日々のニュースやソーシャルメディア等でのトレンド把握
  • 業界イベント:展示会やセミナーでの最新情報の収集
  • ツール活用:特定のワードの検索数を調べられるGoogleトレンドなどのツール活用

顧客の属性・ニーズ

顧客の属性(年齢、性別、職業、生活習慣、家族構成など)と、製品やサービスに対する具体的な期待や課題を理解します。

どんなに質の高い製品やサービスを開発したとしても、顧客の属性やニーズを理解していなければ、販売にはつながりません。そのため、顧客ニーズの的確な把握は、ビジネスの成功を左右する重要な要素となります。

顧客の属性・ニーズについては、主に以下のような調査手法が挙げられます。

  • アンケート調査:顧客に直接意見を聞くオンライン調査の実施
  • フォーカスグループ:少人数の顧客を対象にディスカッションを行い、生の声を把握
  • 購買データ分析:顧客の購買履歴やウェブサイトでの行動を分析

競合他社

競合他社の製品・サービス、価格、販売戦略、ビジネスモデルなどを分析することで、自社の競争優位性・ポジショニングを明確化することができます。

競合他社の調査に当たっては、自社の競合の定義からしっかりと検討しなければ、重要な競合の検討を見落とすおそれがあるため注意が必要です。

競合他社については、主に以下のような調査手法が挙げられます。

  • 競合分析:公式サイト・IR資料・データベースなどで競合企業の情報を取得
  • SWOT分析:競合の強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)を体系的に分析
  • ミステリーショッピング:競合他社の店舗やサービスを実際に体験

サプライチェーン

製品やサービスが市場に届けられるまでのプロセスと、それに関与する関係者(供給業者、製造メーカー、流通業者、卸業者など)を調査します。

効率的なサプライチェーンの確保は長期的なコストや売上に直結するため、初期段階から入念に検討しておく必要があります。

サプライチェーンについては、主に以下のような調査手法が挙げられます。

  • サプライチェーンマッピング:サプライチェーン全体のフローを可視化
  • インタビュー調査:サプライチェーンの各段階にいる関係者から情報収集
  • 競合分析:競合企業がどのようなサプライチェーンを構築しているかを調査

技術動向

市場調査の対象となっている業界における技術革新や新技術の導入状況を把握し、競争優位性を高めるための技術戦略を検討します。

また、技術動向は、対象業界の成長性を計るための要素にもなるため、市場規模や成長率の調査とも深く関連しています。

技術動向については、主に以下のような調査手法が挙げられます。

  • 特許調査:新技術に関する特許データベース
  • デスクトップ調査:各業界団体が発行する専門誌や技術レポート
  • 競合分析:競合製品の技術仕様の分析

規制環境

市場調査の対象となっている業界における法律、規制、基準などを把握し、コンプライアンスを確保します。

特に、海外の市場を調査する際には、日本では問題とならない行為が海外では規制されている場合も多々あるため、現地の法律事務所も活用するなどして、正確に調査することが重要となります。

規制環境については、主に以下のような調査手法が挙げられます。

  • 法令調査:政府の公式ウェブサイトや規制文書
  • 専門家への依頼:弁護士など法規制に精通した専門家に依頼
  • 業界団体の資料:各業界の団体が発行する資料やガイドライン

成果に繋がる市場調査の進め方~7つのステップで紹介~

成果に繋がる市場調査の進め方~7つのステップで紹介~

市場調査は、事前にしっかりと調査方針・計画を策定し、それに基づいて実行されることによって、価値のある洞察を得ることが可能となります。

市場調査の目的や内容に応じて進め方は多少異なりますが、基本的には、以下のような手順に従って調査を進めることで、市場調査の成功確率を高めることができるでしょう。

【成果につながる市場調査の進め方】

  • Step 1:調査目的を明確化する
  • Step 2:調査方針・計画を策定する
  • Step 3:必要な情報を収集する
  • Step 4:情報を分析する
  • Step 5:調査結果をまとめる
  • Step 6:施策を決定する
  • Step 7:実行・フィードバック・改善を繰り返す

Step 1:調査目的を明確化する

まず、市場調査を行う主な目的を明確にします。市場調査の目的としては、新製品の開発、市場のトレンド理解、競合分析などが考えられます。

また、設定した目的を、部署や関係者などメンバー全員に共有・確認をすることも重要です。この段階で認識のズレをなくすことで効率的にリサーチを進めることができるようになります。

Step 2:調査方針・計画を策定する

次に、設定した目的に沿って調査方針・計画を策定します。これには、調査事項についての情報収集の方法の検討や調査の枠組みの設計も含まれます。

調査枠組みの設計には、サンプルサイズ、調査期間、必要なリソースの確認などが含まれます。専門業者ではない場合、プロに相談することも良いかもしれません。

Step 3:必要な情報を収集する

調査方針・計画で定めた進め方に従って、必要な情報を収集していきます。具体的なアウトプットイメージを持っておくことで、効率的に必要な情報を手に入れることが可能となります。

なお、情報収集に当たっては、実際の現場に赴いて、周囲の環境を観察したり、現地の人にインタビューをすることも重要です。現場に行くことでしかわからない生の情報に触れることで、新たな発見や気づきにつながることも多いです。

Step 4:情報を分析する

収集した情報やデータを分析して、有用な洞察を引き出します。統計分析やパターンの識別なども行われます。

調査目的によっては、高度なデータ分析や統計分析が必要となる場合もあるため、社内に知見がない場合には、専門のコンサルティング会社やデータサイエンティスト等に依頼することも一つの手でしょう。

Step 5:調査結果をまとめる

分析した結果を報告書としてまとめるフェーズです。上司や役員などの意思決定者や関連するステークホルダーに提示するための重要な資料となるため、時には何週間もかけて準備することもあるでしょう。

調査結果をまとめる際には、幅広い視点を考慮できているか、各情報が矛盾なく整合しているか、リスクやデメリットの検討とフォローアップ調査ができているかといった点が重要となります。

Step 6:施策を決定する

市場調査の結果に基づき、具体的な行動計画や戦略を策定します。施策の検討に当たっては、様々な施策案をリストアップしてメリット・デメリットを比較検討すること、チーム外の人も含むできるだけ多くの人の意見を取り入れることなどを意識するとよいでしょう。

Step 7:実行・フィードバック・改善を繰り返す

施策実行後、フィードバックを収集し、必要に応じてアプローチや戦略を改善します。 このような実行・フィードバック・改善のプロセスを繰り返すことで、市場調査の結果を最大限引き出すことが可能となります。

以上のステップに従うことで、市場調査を効率的かつ正確に進めることが可能となります。

市場調査を成功させるための5つのポイント

市場調査を成功させるための5つのポイント

市場調査は事業拡大を図るうえで重要な要素であり、入念に行う必要があるため、多くの時間やコスト、労力を要します。

それらを無駄にしないためにも、上述した調査項目や調査手順を意識しつつ、効果的な市場調査を進める必要があります。そのために意識すべき重要なポイントは以下の通りです。

【市場調査を成功させるために重要なポイント】

  • 調査の目的を明確にする
  • 仮説を立てて検証する
  • 適切な調査手法を選択する
  • 調査の費用と時間を事前に見積もる
  • 自社に合った調査会社に依頼する

調査の目的を明確にする

上述の調査手順のところでも挙げましたが、調査目的を明確にすることは、今後の市場調査の質を左右する重要な第一歩です。調査目的を明確にしておくことで、適切な調査手法を選択して有益な分析結果を効率的に得られる可能性が高まります。

ひとことで市場調査と言っても、その範囲は極めて広く、調査目的を明確にしないまま漠然と調査を実施しても有益な情報は得られません。目的を明確化することで、正しい調査項目が定まり、無駄のない調査をすることが可能となります。

仮説を立てて検証する

仮説を立てて検証することで、調査する項目や調査方法が適正かどうかを判断する目安になります。仮説を立てておくと、目標とする結果に対してどのようにアプローチをかけたらいいのかの指標にもなります。

例えば、ある製品を宣伝/販売するための適切なプラットフォームを選択する際には、「この製品は若者向けの製品だから、新聞広告やテレビCMよりもSNSで宣伝した方が有効な結果が得られるだろう」というような仮説を立てます。そして、その仮説を実証する上では、「競合他社の同じ製品がどのようなプラットフォームで宣伝しているか」を調べる必要があると判断した場合には、競合他社の製品をベンチマークすることになります。

また、予測していた調査・分析結果と違っていた場合でも、なぜ違っていたのかを確認し、調査方法をスムーズに改善することが可能となります。

適切な調査手法を選択する

適切な調査手法を選択しなければ、有益な調査結果を得られないことが多いでしょう。市場調査には、デスクトップ調査、アンケート調査、現地調査など様々な調査方法があり、これらをリストアップして一つ一つ吟味していきましょう。

その際には、それぞれの調査手法によって目的とする調査結果が得られるか、どれくらいの手間や準備が必要となるかなどをしっかりと検討することが重要です。

各調査手法のメリット・デメリットを比較検討し、目的に合った最適な手法を選択するよう心がけましょう。

調査の費用と時間を事前に見積もる

調査を本格的に開始する前に、調査の費用と時間を事前に見積もることも大切です。

調査には手法によってかかる費用や時間は異なりますが、少なからずどちらも要するため、見積もりを出して得られる結果に見合っているかどうかを検討しましょう。

また、調査にかかる時間をあらかじめ見積もっておくことで、調査を進めるスケジュール管理にも役立ちます。

費用や時間を見積もったうえで、あまりにも多大なコストが発生するようであれば、調査方法や調査範囲を見直す必要があります。

自社に合った調査会社に依頼する

調査会社に市場調査を依頼する場合には、その会社のサービスの特徴を理解しておくことが重要です。

調査会社によって、得意分野や調査手法、サービスの内容は様々です。調査会社の選択に当たっては、自社の目的に立ち返り、目的を達成する上で最適なサービスを提供してくれる会社を選ぶことが重要です。

また、各調査会社の調査実績や評判などを確認しておくことも有益でしょう。

市場調査の依頼ならAXIA Marketing

AXIA Marketingでは、さまざまな分野での市場調査を承っています。

豊富なリサーチ経験と専門的な知識を持ったスタッフが在籍しており、貴社の目的に合わせた最適な市場調査を実施します。

サービスの詳細については、こちらをご覧ください。

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参考文献

市場調査のやり方を徹底紹介!押さえておきたい8つのステップ – FINCH

5分でわかる市場調査とは?4つの種類と代表的な7つの方法を徹底解説 – LISKUL

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