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【完全版】マーケティングフレームワーク21選!活用シーンも徹底解説

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マーケティングでは、情報を整理・分析したり、戦略を立案したりするために「フレームワーク」という枠組みが活用されます。

マーケティングフレームワークを有効に活用すると、効果的なマーケティング活動を実現できます。

しかしマーケティングフレームワークは多数存在するので、シーンに合わせた選択が難しく、使い所を間違えてしまうこともあるでしょう。

そこでこの記事では、数あるマーケティングフレームワークの中から21種類を厳選し、活用シーンや活用ポイントについて紹介します。

マーケティングフレームワークとは?

マーケティングフレームワークとは、ビジネスにおける課題や問題を効果的・効率的に解決するための枠組みのことです。

現状分析や情報分析、戦略立案などの施策を講じる際に用いられます。

マーケティングフレームワークは料理でいうところのレシピといえます。

レシピに沿って手順通りに調理を進めることで、効率よく完成度の高い料理を作ることができる。

同じように、ビジネスにおいてマーケティングフレームワークを有効に活用できると、効率的にマーケティング活動を進められます。

マーケティングフレームワークのメリット

マーケティングフレームワークを利用すると、時間と労力を削減できるというメリットがあります。

一から考えなくてよいので、マーケティングにおける戦略や問題解決策を効率よく導くことができる。

またチームメンバー内でマーケティングフレームワークを利用することで、共通の認識を持ちやすくなります。

そのためムダなやりとりが減り、スムーズなコミュニケーションを取ることができるでしょう。

マーケティングフレームワークのデメリット

マーケティングフレームワークのデメリットは「フレームワークを利用する」という手段が目的にすり替わってしまう傾向にあることです。

フレームワークを使う目的は、問題の洗い出しや戦略・企画立案など具体的な施策を決定すること。

フレームワークはあくまで具体的な行動を起こすためのサポートツールということを忘れてはいけません。

また活用シーンに合わないフレームワークを使用すると、時間がムダになってしまうおそれもあります。

そのためにもマーケティングフレームワークの特徴を把握し、活用シーンに沿って採用することが大切です。

【21選】マーケティングフレームワーク一覧

では、ここからは21個の代表的なマーケティングフレームワークについて解説していきます。

それぞれの特徴を把握し、活用シーンに応じたフレームワークを適切に選択できると、効果的なビジネス戦略の方向性や商品・サービスの改善策を確立するための力になってくれます。

ここで紹介するマーケティングフレームワークを参考にすると、ビジネスにおけるあらゆる場面で、的確な判断を可能にしてくれることでしょう。

①SWOT分析

SWOT分析は、自社の強みと弱みや外部環境の動向を分析し、ビジネスの方向性を明確にするフレームワークです。

SWOTは「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」の頭文字です。

Strength(強み)認知度の高い商品、オリジナルの技術など
Weakness(弱み)人的リソース不足、属人的な技術など
Opportunity(機会)新規市場、新しい原料の市場投入など
Threat(脅威)競合他社の動向、社会情勢など

運送業では「2024年問題」が話題となっています。

これは「自動車の運転業務」における時間外労働を「年960時間以内」に制限するというもの。

もし自社で運送サービスを始めようとした場合、たとえ十分な資金力があるという強みがあったとしても、業界で起こり得る脅威を考えて、参入を取りやめるという判断も考えられます。

SWOT分析は、新規事業を企画する際に市場や競合を分析するのに利用すると有効です。

②4P分析

4P分析とは、自社の商品をどのような戦略で販売していくかを検討するフレームワークです。

「PRODUCT(製品)」「PRICE(価格)」「PLACE(場所)」「PROMOTION(販促方法)」という4つのPを合わせるので4P分析と呼びます。

顧客が商品を使用して得られる体験や商品価格、販売方法を把握するために用いられます。

Product(製品)商品やサービスを使って得られるメリットは?
Price(価格)顧客が望む価格か?
Place(流通)顧客に合わせた販売チャネルは?
Promotion(販売促進)ターゲットが求める価値を伝える効果的な方法は?

高級感のあるコーヒーショップの新規展開を企画し、ターゲットを富裕層に設定した場合を、4P分析に当てはめて考えてみます。

あえて特別感を演出するために、コーヒーの価格を相場よりも高く設定したり高級感をウリにする店舗設計にしたりすることで、ターゲットの求める体験を作り出すという戦略が出てくるかもしれません。

加えて、安価なコーヒーショップとの差別化もできますね。

③4C分析

4C分析とは、顧客の立場から自社商品の魅力や販売方法を分析するフレームワークです。

4Cは「Customer Value(顧客価値)」「Cost(顧客コスト)」「Convenience(利便性)」「Communication(コミュニケーション)」の頭文字を取ったものです。

Customer Value(顧客価値)商品を使用したらどんな体験ができるか?
Cost(顧客コスト)ベネフィットに対して納得できる費用か?
Convenience(利便性)迷うことなく商品を購入できるか?
Communication(コミュニケーション)顧客が企業と良好なコミュニケーションを取れる工夫をしているか?

サブスプリクションや定期購入のサービスを契約したのはいいものの、いざ解約しようとしたときに手順が煩雑で苦労した経験がある方は多いのではないでしょうか?

問い合わせ先がわかりにくいものも多いですよね。

4C分析に当てはめて考えると、「解約しやすい設計」「電話番号をわかりやすい場所に置く」などの対策を講じれば、他社との差別化が図れるかもしれません。

ただ4C分析を利用したとしても、顧客の心理を正確に把握できていなければ、戦略を誤る可能性があるので注意が必要です。

④3C分析

3C分析は、自社を取り巻く環境を調査・分析し、自社の現状を見極めるためのフレームワークです。

「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」をまとめて3Cと呼ばれます。

マーケティング活動の初期段階で活用することで、事業の戦略を検討するのに役立ちます

Customer(市場・顧客)市場の動向、顧客の動向など
Competitor(競合)競合他社の動向、強み・弱みなど
Company(自社)自社の強み・弱み、自社の評価など

例えば夏のスイーツ市場で、旬の果物である「さくらんぼ」を顧客が求めていて、競合他社がさくらんぼを使ったスイーツを打ち出していると分析できたとします。

その場合、自社が過去にさくらんぼの商品で成果を上げた経験があり、競合に勝てる見込みがあると判断したら「さくらんぼ系スイーツで勝負しよう」という戦略をとるかもしれません。

逆にその点で競合に劣っていれば、他の果物を使ったスイーツを企画するという判断ができるでしょう。

⑤マーケティングファネル

マーケティングファネルは、顧客が商品やサービスを認知してから購入するまでの過程を4つの段階に分けて示したフレームワークです。

4つの段階とは以下の通りです。

認知(Attention)→興味(Interest)→比較・検討(Desire)→購入・申込(Action)

ファネルとは「漏斗(ろうと)」のことで、認知から購入に至るまでに顧客の数が減って先細っていく様子が漏斗に似ていることから、マーケティングファネルと名付けられました。

消費者の購入が「比較・検討」の段階でストップしていて購入にまで至っていない場合、「競合商品と比べて商品のアピールが足りていない」という判断ができます。

マーケティングファネルを利用すると、ターゲットがどのフェーズにいるのかを見極めることができるので、効果的に顧客にアプローチできます。

⑥SIPS

SIPSとは、消費者がSNSを使って商品やサービスの存在を知り、購入から拡散するまでの一連の行動モデルのことです。

「Sympathize(共感)」「Identify(確認)」「Participate(参加)」「Share&Spread(共有・拡散)」の頭文字を並べてSIPSと呼ばれています。

ソーシャルメディアが一般的となり、消費者の購買行動の変化に合わせたフレームワークとなっています。

Sympathize(共感)インフルエンサーなどが紹介する商品・サービスに共感
Identify(確認)ソーシャルメディアで第三者の意見を確認
Participate(参加)商品の購入、公式アカウントのフォロー
Share&Spread(共有・拡散)リポストなどで気になった商品を共有・拡散

「確認」のステージを強化するために、口コミキャンペーンなどを打ち出して商品の口コミを増やし、検索やハッシュタグで多くの投稿が出てくる仕組みを作る事例も多いです。

⑦RFM分析

RFM分析とは、顧客を分析するためのフレームワークです。

RFMは「Recently(最新の購入日)」「Frequency(購入頻度)」「Monetary(累積購入金額)」の頭文字を並べたものになります。

これら3つの指標で顧客を分析し、各指標ごとにスコアを付けます。

例えばRFM分析によって「購入頻度のスコアも購入金額のスコアも低い顧客層」が明確になれば、そこへのアプローチを中止するといった判断ができますよね。

算出したスコアから商品を購入する顧客の状況を把握し、今後のマーケティング施策の方針を決定するのに有効です。

⑧MECE

MECE(ミーシー)とは、論理的思考の基本となる考え方のことです。

MECEは造語で、「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の頭文字をつなげた言葉です。

それぞれの単語の意味は以下の通り。

  • Mutually:お互いに
  • Exclusive:排他的、専門的、被らない
  • Collectively:ひとまとめに、まとめて
  • Exhaustive:網羅的、包括的

わかりやすく表現すると「モレなく、ダブりなく」という意味になります。

情報の抜け漏れや重複を明確にして整理したい場面で利用されます。

たとえば年齢で区分する際、以下のように区分するとします。

  • 0〜9歳
  • 10代
  • 20代
  • 30代
  • 40代
  • 50代以上

この場合、年齢にモレもダブりもないので、MECEな状態といえます。

このようにある事柄に対する要素を「モレなく、ダブりなく」分解して整理すると、より正確な戦略設計や状況判断が可能になります。

マーケティングに関わらず、論理的な判断を必要とする様々な場面で役に立つフレームワークです。

⑨STP分析

STP分析とは、市場を調査して細分化し、自社の立ち位置を明確にするためのフレームワークです。

STPは「Segmentation(市場の細分化)」「Targeting(市場の決定)」「Positioning(立ち位置)」の頭文字をつなげた言葉です。

顧客層によって市場を細分化することで市場ごとの顧客ニーズを把握し、自社の商品・サービスの優位性を見極める助けとなります。

Segmentation(セグメンテーション)顧客層を細分化して市場を分類
Targeting(ターゲティング)分類した中から市場を選定
Positioning(ポジショニング)市場内の立ち位置の決定

和食のメニュー作成に強みを持つ企業がファミリーレストランの参入を考えた場合、年齢別に市場を細分化し、和食を好む傾向がある40代以上の顧客が多い市場を発見したとします。

その市場に参入すれば、自社の優位性を発揮できる可能性は上がるでしょう。

このように、狙うべきマーケットを判断するのに役立ちます。

⑩SMART

SMARTは目標を設定する際に力を発揮するフレームワークです。

「SMART」も他のフレームワークと同様、5つの単語の頭文字を集めた造語になります。

Specific(具体的に)具体的な目標、明確な目標
Measurable(測定可能な)定量的な目標
Achievable(達成可能な)現実的な目標、達成できる目標
Relevant(関連する)プロジェクトやビジネスに関係する目標
Time-bound(明確な期限)期限のある目標

来期の目標を「売上を上げる」とするだけでは漠然としていて、何を改善すればいいのかわかりづらい。

そこでSMARTを用いて「1年以内に◯◯という商品の売上を30%上げる」と期限や数値を伴ったものにすると、展望が見えやすくなりますよね。

SMARTを用いて目標に関する数値や期限、施策を具体的に設定することで、達成すべき内容や方向性をはっきりさせることができます。

⑪5F(ファイブフォース)分析

5F(ファイブフォース)分析は自社を取り巻く外部の環境を分析するためのフレームワークです。

脅威となる5つの競争要因から自社の現状を分析するので、5F(ファイブフォース)と呼ばれます。

5つの指標は以下の通りです。

  • 競合の脅威
  • 新規参入の脅威
  • 代替品の脅威
  • 買い手の脅威
  • 売り手の脅威

たとえばスーパーマーケットを展開している企業の場合、

  • 参入予定地域に大手のスーパーが複数ある…脅威大
  • 大手スーパーがあるので新規参入の可能性は低い…脅威小
  • コンビニやドラッグストアも豊富…脅威大
  • 消費者は自社以外の多数の選択肢を持っている…脅威大
  • 品揃えが多く、仕入先が多数存在する…脅威小

といった具合に業界の現状を把握します。

これらを分析することで自社を脅かす要因を具体化することができ、自社の強みや弱みを把握することができます。

このまま市場に残るのか、他の市場に移るのかといった経営上の判断をする際に役立ちます。

⑫PEST分析

PEST分析は、展開しているビジネスの外部環境を分析するためのフレームワークです。

PESTは「Politics(政治)」「Economy(経済)」「Society(社会)」「Technology(技術)」という単語の頭文字をそれぞれ取ったもの。

Politics(政治)法制定、法改正、規制改革など
Economy(経済)景気の動向、経済成長率、為替など
Society(社会)教育、文化、流行など
Technology(技術)技術革新、IT技術、特許など

2020年〜2021年の菅政権では、携帯電料金の見直しが公約に掲げられました。

この政治判断を考慮すると、携帯電話業界では今後携帯料金の引き下げに対応する必要が出てくると把握できます。

その結果、docomoが格安プランの「ahamo」をリリースしたのを皮切りに、auとソフトバンクも3000円程度の格安プランをリリースすることになりました。

PEST分析の指標を用いて業界の動向を調査し、自社を取り巻く環境を分析することで、今後業界内で発生するリスクを把握し、対処することができます。

⑬AISAS

AISASは顧客が商品を認知してから購入するまでのプロセスを表したフレームワークです。

AISASはそれぞれ以下の単語の頭文字を組み合わせたものです。

Attention(注意)商品・サービスを知る
Interest(興味)商品・サービスに関心を持つ
Search(検索)商品・サービスについて詳しく調べる
Action(行動)商品・サービスを購入する、利用する
Share(共有)商品・サービスを使用した感想やおすすめポイント・マイナスポイントを共有する

たとえば消費者に商品を認知してもらい、興味のステージまで来たにも関わらず検索してもらえていない場合、商品やサービスの良さをアピールできていない可能性があります。

ターゲットの注意を引くようなキャッチコピーを考えたり、SNSの投稿内容を見直したりといった対策が必要だと判断できます。

このように、AISASはインターネットを通じた消費者の購買行動を段階化したフレームワークとなっています。

デジタルを駆使する消費者をターゲットにした商品やサービスを展開する際の、マーケティング戦略立案に有効です。

⑭OODA

OODAはビジネスやプロジェクトの意思決定に役立つフレームワークです。

OODAの特徴は、意思決定のスピード化。

素早い意思決定をするのに必要な4つのプロセスが用意されています。

  • Observe(観察)
  • Orient(方向付け)
  • Decide(意思決定)
  • Action(行動)

OODAは、秒単位で激しく変化する現代のビジネス環境に対応するために提唱されたフレームワークです。

Youtubeでコンテンツを始めようとした場合、まず「どのジャンルの動画がおすすめに流れてくるのか?」「どんな動画の閲覧数が多いか?」などを観察します。

そこから「雑学系のショート動画」の人気が高いと仮説を立て、雑学系ショート動画アカウントを作成し、実際に動画を投稿していく。

ただ、Youtubeなどの動画コンテンツは、人気の移り変わりが速いです。

一連の流れを終えた時には、新しいコンテンツの人気が高まっていることもあるでしょう。

このように市場や業界の先行きが漠然としている状況の中、新規事業の方向性の決定や施策の改善にスピード感を持って対応できます。

OODAはOODAループとも呼ばれており、繰り返し検証することでより効果を発揮します。

⑮PDCA

PDCAは繰り返し検証することで、ビジネスや業務を改善するためのフレームワークです。

PDCAは「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(検証)」「Action(改善)」の4つの単語の頭文字をあわせたものです。

Plan(計画)目標の設定、目標達成までの計画の設定
Do(実行)計画の実行
Check(検証)実行結果の検証
Action(改善)計画を改善するためのポイントの洗い出し

担当の業務でミスが多発する場合、「納品前チェックリスト」を用意して事前チェックを行うという計画を立て、実行します。

その結果ミスを減らせた部分と減らせない部分が出てくるでしょう。

減らせなかった部分については「チェックリストを2周する」という改善策を立て、再度PDCAに沿って取り組む。

このように「Plan→Do→Check→Action」のサイクルを繰り返し実行することで精度が高まり、ビジネスや業務の効率的な成長につながります。

⑯AIDMA

AIDMAはAISASと同様に、消費者が商品を認知してから購入に至るまでの購買行動をプロセス化したフレームワークです。

AIDMAは100年以上前に提唱されたフレームワークで時代に合わないとされることもありますが、「大きな買い物」のような即決できない商品に対して有効とされています。

AIDMAも「Attention(注目)」「Interest(興味)」「Desire(欲望)」「Memory(記憶)」「Action(行動)」という5つの単語の頭文字を並べた造語です。

Attention(注目)商品・サービスを認知する
Interest(興味)商品・サービスに興味・関心を持つ
Desire(欲望)商品・サービスを手に入れたいと思う
Memory(記憶)商品・サービスを思い出す
Action(行動)商品・サービスを購入する、利用する

たとえば消費者のステージが「Memory」まで辿り着いていない場合、競合の商品に関心が移っている可能性があります。

自社の商品を思い出してもらえるように、無料入会をしてくれた顧客にメルマガを送信するなどの対策が必要になってくるでしょう。

AIDMAのフレームワークに照らし合わせると、商品に対する顧客の立ち位置が明確になります

そのため、消費者に対して適切なマーケティング施策を打ち出せます。

⑰なぜなぜ分析

なぜなぜ分析は今起きている問題の原因を解明するためのフレームワークです。

このフレームワークはトヨタ自動車で生まれました。

なぜなぜ分析は、発生した問題に対して「なぜ?」という問いを5回繰り返すというもの。

一つの問題に対して原因を探る問いを5回投げかけることで、根本となる原因を探り当てることができ、効果的な対処法を用意できます。

たとえばWeb制作会社が作成したWebサイトの納品後に、特定の端末でSNSのシェアボタンが機能しなかったとします。

  • 1:なぜ?→問題が起きた端末での実機検証ができていなかった
  • 2:なぜ?→端末の保持者がシェアボタンの確認を失念していた
  • 3:なぜ?→検証チーム外の端末保持者に確認を依頼したため、手順を理解していなかった
  • 4:なぜ?→実機検証の手順をまとめたマニュアルを共有していなかった
  • 5:なぜ?→検証チーム内の事前確認では問題なかったため、マニュアルを共有してまで細かく検証してもらう必要がないと判断した

このケースでは、マニュアルの共有を怠らなければ不具合を防げたはずです。

このように問題に直面した際に、解決策を発見する目的で使用すると効果的です。

⑱AIDAS

AIDASもAIDMAやAISASと同様のフレームワークで、消費者が商品を購入するまでのプロセスを示したものになります。

AIDASは以下の単語の頭文字をとったものです。

Attention(注意)商品・サービスを知る
Interest(興味・関心)商品・サービスに興味を持つ
Desire(欲求)商品・サービスを購入したい、使いたいと思う
Action(行動)商品・サービスを購入する、利用する
Satisfaction(満足)商品・サービスに満足する

AIDASで示される購買行動の段階を理解すると、顧客がどの段階に位置するかの適切な判断が可能になります。

そのため、顧客に対して効果的で的確なマーケティングアプローチを実行することができます。

商品やサービスを利用した顧客の満足度が低い場合、購入前のイメージよりも商品の品質が悪いと評価されたかもしれません。

であれば、口コミを分析する、購入者にアンケートをとるといったアプローチが必要と判断でき、品質改善につなげることができます。

⑲コホート分析

コホート分析は、ユーザーをある条件で分類して、グループごとの行動の変化や推移を確認・分析するためのフレームワークです。

コホートとは「共通の性質を持つ集合体」のことです。

コホート分析では、年齢や性別などでユーザーをグルーピングします。

ユーザーの行動や習性を把握できるので、WebサービスやWebサイトの利用状況を分析し、利用率を改善したり離脱を防いだりする施策を考えるためによく用いられます。

たとえば、動画配信のサブスクリプションを展開しているサービスのユーザーを年代別で分類したとします。

グループごとにユーザーの動向を分析した結果、40代以上のユーザーが登録から3ヶ月以内に離脱していることがわかりました。

この層を維持するために、40代以上のユーザーが青春時代に楽しんだドラマや映画のコンテンツを充実させて反応をみてみるといった判断ができます。

⑳ECRS

ECRSは業務内容を分析し、改善するためのフレームワークです。
業務を効率化したいときに利用すると効果的です。

ECRSは「Eliminate(排除)」「Combine(統合)」「Rearrange(順序の変更)」「Simplify(簡素化)」の頭文字を取ったものです。

Eliminate(排除)不要な作業の排除
Combine(統合)類似作業の統合
Rearrange(入れ替え)作業順序の見直し
Simplify(簡素化)作業の単純化

リモートワークを例に取れば「毎朝のリモート会議が慣例的になってきているので、週2回に減らす」という風に不必要な工程を排除する。

リーダーとサブリーダーの両者から許可をもらう必要があった承認フローを「サブリーダーの承認のみ」として同系統の工程をまとめるなど、業務の効率化に役立ちます。

また「Eliminate」から「Simplify」までの要素を順に調査・検証していくことで、より効率的な業務フローを作成することができます。

㉑ロジックツリー

ロジックツリーは、ロジカルシンキングに有用なフレームワークです。

課題に直面したとき、それらを分解して原因を可視化するまでの思考工程がツリー状になるため、ロジックツリーと呼ばれます。

ロジックツリーは、特に要素の深堀りや課題の対処法を発見する際に役立ちます。

情報の抜け漏れがないプレゼン資料を作成する場合、

  • 1:チェックリストを作成する
  • 2:複数人にチェックしてもらう

と方法を分解して書き出します。

そして1に対して、

  • 1:クライアント名に間違いがないか
  • 2:クライアントからいただいた情報に間違いはないか
  • 3:誤字脱字がないか

という風に必要な方法を具体化していきます。

このように事象を細分化し、粒度高く構成要素を可視化することで問題点を追求できるので、対応策を立てやすくなります。

まとめ

この記事では、マーケティング活動に必要不可欠なマーケティングフレームワークについてご紹介しました。

新規事業の立ち上げに有効なもの、経営判断の材料を発見するもの、ビジネスや業務の改善に効果を発揮するものなど、多くのフレームワークが提唱されています。

使い所を踏まえてフレームワークを利用すれば、担当しているプロジェクトやビジネスを効果的に進捗させるための強力なサポートになります。

今回ご紹介した活用シーンを参考にして、ぜひマーケティングフレームワークをご自身のビジネスに取り入れてみてください。

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参考文献

マーケティングフレームワークとは?代表的な14種類の内容とそれぞれの活用シーン、注意点を解説-株式会社Sprocket
マーケティングフレームワーク12選!初心者でもわかりやすく解説-株式会社エートゥジェイ
マーケティングの重要フレームワーク12選|BtoBビジネスですぐ使えるテンプレ付-株式会社ベーシック
【初心者向け】SWOT分析とは?目的からやり方、活用のポイントまで-株式会社イノベーション
4P分析とは? 目的、分析のポイント、企業事例-オリコン株式会社
4C分析とは-株式会社リブ・コンサルティング
3C分析とは-株式会社シナプス
マーケティングファネルとは?基礎から活用方法を徹底解説-SATORI株式会社
SIPS-シナジーマーケティング株式会社
RFM分析とは?顧客分析の基本手法と施策例を解説-NECソリューションイノベータ株式会社
MECE(ミーシー)は論理的思考法の基本!フレームワークを徹底解説!-株式会社HRBrain
STP分析とは?マーケティングで重要な理由、やり方、注意点を解説-東京大学協創プラットフォーム開発株式会社
「SMART」とは?パフォーマンスを向上させる目標設定のフレームワーク-グロービス経営大学院
ファイブフォース(5フォース)分析とは?方法と有効な活用法-株式会社セールスフォース・ジャパン
PEST分析のやり方とコツを事例で学ぶ-株式会社シナプス
AISASとは?AIDMAとの違いを具体例で徹底解説!-リコージャパン株式会社
OODA(ウーダ)-三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
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